VESA 規格の測り方:必要な数字は1つではなく3つ

VESA 規格の測り方は横ピッチ・縦ピッチ・ねじ径の3つ。MIS-B から MIS-F までの一覧表と、パネルを割るねじ長さまで整理しました。

VESA 規格の測り方:必要な数字は1つではなく3つ

VESA 規格の測り方には答えが3つあり、ほとんどの製品ページはそのうち1つしか載せていません。「VESA 400」という表記は買い手にとって何の役にも立ちません。400 × 200 と 400 × 400 は別物のブラケットで、片方に合う金具をもう片方に付ければ傾くか、そもそも掛かりません。これにねじ径を足して、はじめて仕様が揃います。抜ければ返品になります。

以下ではまず VESA ファミリー全体を一枚の表にまとめ、次に測り方、最後にパネル割れの原因として最も多い数字——ねじ長さを扱います。

VESA の穴パターンを一覧表で確認する

VESA のマウント規格は正式には平面ディスプレイ取付インターフェース(Flat Display Mounting Interface、FDMI)といい、Video Electronics Standards Association が発行しています。ディスプレイ背面の4穴の正方形または長方形パターンを定めており、それぞれにねじ径と最大耐荷重が決められています。

FDMI 区分 穴ピッチ(mm) ねじ 対象画面サイズ(下限) 最大耐荷重 主な用途
MIS-B 20 × 50 M4 4" 2 kg(4.4 lb) 小型パネル、組込みディスプレイ
MIS-C 35 × 75 M4 8" 4.5 kg(10 lb) 小型産業用・POS 用画面
MIS-D 75 75 × 75 M4 12" 8 kg(17.6 lb) コンパクトモニター、POS 端末
MIS-D 100 100 × 100 M4 12" 14 kg(30.8 lb) 大半のデスクトップモニター
MIS-E 200 × 100 M4 23" 22.7 kg(50 lb) 大型モニター、小型テレビ
MIS-F 200 × 200 以上、200 mm 刻み M6 または M8 31" 50 kg(110 lb)以上 テレビ、業務用ディスプレイ

拡張していくのが MIS-F です。パネルが大きくなるにつれて 200 × 200、400 × 200、400 × 400、600 × 400、800 × 400 と増えていきます。パターンは常に横 × 縦、単位はミリメートル、穴の中心から中心までで表記します。どの区分に入るかは画面の対角サイズにほぼ連動するため、ブラケットをまとめて発注する前にテレビの標準サイズと照らし合わせておく価値があります。

この表でサプライヤーがつまずく点が2つあります。

1つ目は、最大耐荷重は規格そのものの値であって、ブラケットメーカーの宣伝文句ではないという点です。100 × 100 の MIS-D インターフェースは 14 kg までと規定されています。20 kg の一体型 PC を MIS-D アームに固定すれば、ねじ4本が物理的に入ったとしてもインターフェース規格から外れています。

2つ目は、MIS-F は 200 mm 刻みで進むという点です。一部のテレビに出てくる 300 × 300 のようなピッチはこのファミリーの外側にあります。実在しますしブラケットも対応していますが、「VESA 対応」で検索する買い手は標準の刻みだと思い込み、そのまま外します。

3つの数字がそれぞれ意味するもの

完全な VESA 仕様は3つの値です。横方向の穴ピッチ(mm)、縦方向の穴ピッチ(mm)、そしてねじの呼び径。書き切ると 400 × 200、M6 となります。これより短い表記はすべて曖昧です。

  • 横ピッチ —— 左右の穴の中心から中心までの距離。
  • 縦ピッチ —— 上下の穴の中心から中心までの距離。
  • ねじ —— MIS-E までは M4、MIS-F では M6 または M8。いずれもメートルねじで、M6 の穴と M8 の穴はぱっと見では区別がつかず、買い手がねじを入れようとした瞬間に判明します。

「VESA 400」という略記が通用しているのは、実際に目にする 400 mm パターンの多くが 400 × 400 だからにすぎません。翻訳を通して読まれる輸出向けカタログでは、この略記は発行前のサポートチケットのようなものです。

表示のないパネルでの VESA 規格の測り方

資料のないパネルは、どのサプライヤーの手元にもいつか回ってきます。測るだけなら1分です。

  1. ディスプレイを柔らかい面に伏せて置き、背面の4つのねじ穴を探します。
  2. 上側2つの穴の中心から中心までを測ります。これが横方向の値です。端から端まで測るのが最もよくある間違いで、数ミリ短い値が出ます。
  3. 上側の穴と、その真下の穴の中心から中心までを測ります。これが縦方向の値です。
  4. 最も近い標準値に丸めます。パターンはきりのよい数字で設計されているため、98 mm という読みは 98 mm のパターンではなく、100 mm のパターン+測定誤差です。
  5. 既知の M4、M6、M8 のねじを手で当ててねじ径を判定します。決して無理に回さないでください。M6 の穴に M8 を無理に入れればインサートが壊れ、パネルは廃棄行きです。

穴が凹みの底にある場合は、凹みの深さも記録します。この数字は標準ブラケットが面で当たるのか、ねじが空隙をまたぐ形になるのかを決めるもので、図面に載せるべき値です。

誰も書かない4つ目の数字:ねじ長さ

VESA の取付が実際に失敗するのはここです。パターンは正しいブラケットにたどり着かせてくれますが、ディスプレイが無事かどうかを決めるのはねじ長さです。

大型フォーマットについては規格が明示しています。MIS-F では M6 ねじのはめあい長さが9 mm 以上 10 mm 以下でなければならず、取付穴自体の深さは 12 mm を超えてはいけません。小さい区分では、必要なねじ長さは「ブラケットの厚み+規定のはめあい長さ」です。つまり正しいねじは、ディスプレイ単体ではなく同梱するブラケット次第で決まります。

どちら方向に外しても、それぞれ違う壊れ方をします。

誤り 何が起きるか 誰が負担するか
ねじが短すぎる ねじ山が2〜3山しか噛まない。作業台では保つが、振動や衝撃で抜ける 保証請求、パネル破損に至ることもある
ねじが長すぎる ボスの底に当たってもなお回り続け、背面ハウジングを割るかパネルを突き破る 全損、しかも買い手はマウントのせいだと考える
違うねじを無理に入れた インサートがなめる。どの長さのねじでも使えなくなる 全損

穴位置の公差も勘に頼れないほど厳しく、FDMI では MIS-B から MIS-E で ±0.25 mm、MIS-F で ±0.5 mm と定められています。目分量で穴あけした 2 mm ずれのブラケットは、1本のねじがかじり、残り3本に不均等な荷重がかかります。

製品ページで間違えやすい書き方

マウントとディスプレイの仕様がどう書かれているかを見れば、購入前の問い合わせが絶えない理由はすぐ分かります。

  • 数字のない「VESA 対応」。これが最悪で、卸売の商品ページに山ほど出てきます。買い手に伝わるのは「穴はある」ということだけです。
  • 数字が1つだけ —— 実際は 200 × 100 なのに「VESA 200」と書く。
  • ねじの記載漏れ。M8 のインターフェースに買い手が M6 のねじを手配し、代替品が届くまで出荷が止まります。
  • ブラケット単体の耐荷重だけを記載し、上の表にあるインターフェース側の上限を無視する。
  • 長さを書かずに「ねじ付属」。厚い社外ブラケットを使う買い手は、付属ねじがもう短すぎることを知る手立てがありません。

解決策は文章を増やすことではありません。背面図です。2つの中心間距離に寸法を入れ、穴のところにねじ径を書き、ねじの最大挿入深さを示し、凹みがあればその深さも描く。幾何が見える買い手は質問しなくなりますし、倉庫が違うねじパックを取っても、客先の壁ではなく梱包台で止まります。

その図が機能するのは、載っている数字が概算ではなく実測である場合だけです。実際の穴中心にスナップさせた寸法を、各マーケットプレイスが要求するサイズで書き出したものは、手で矢印を描き足したレタッチ写真とはまったく別の成果物です。画像生成の出力とはさらに別物で、そちらは対象パネルとは何の関係もない「400 mm」という、いかにもそれらしい注記を描いてきます。インターフェース寸法では、もっともらしい数字は数字がないことより悪い結果を招きます。買い手はその値で穴をあけ、加工するからです。同じ姿勢は製品画像に耐荷重を表示する場合にも当てはまり、だからこそ設置クリアランス寸法は説明文ではなく図面に載せるべきなのです。

VESA 製品の出品前チェックリスト

  • パターンを横 × 縦、単位 mm で記載し、2つの数字が両方そろっている
  • ねじの呼び(M4 / M6 / M8)を明記している
  • インターフェース側の耐荷重を、ブラケット自体の定格と併記している
  • 「ねじ付属」だけでなく、ねじ長さと最大挿入深さを示している
  • 穴が沈んでいる場合は凹みの深さを記録している
  • 背面図に2つの中心間距離が示されている
  • 非標準ピッチは最も近い VESA サイズに丸めず、明示している
  • アダプタープレートが必要なパネルは、その部品番号を記載している

よくある質問

VESA 400 × 200 とはどういう意味ですか?

ディスプレイ背面の4つの取付穴が、中心から中心まで横方向に 400 mm、縦方向に 200 mm 離れているという意味です。最初の数字は常に横方向です。400 × 400 用のブラケットは 400 × 200 のパネルには合わないため、両方の数字を商品ページに載せる必要があります。

マニュアルがない場合の VESA 規格の測り方は?

上側2つの穴の中心間距離で横方向の値を、上下の穴の中心間距離で縦方向の値を測り、最も近い標準値(75、100、200、300、400、600、800 mm)に丸めます。ねじ径は M4、M6、M8 のねじを手で当てて確認します。中途半端な値が出るのは、中心間ではなく端から端まで測っているのが大半の原因です。

VESA マウントのねじサイズは?

200 × 100 までの MIS-B、MIS-C、MIS-D、MIS-E のパターンは M4、200 × 200 以上の MIS-F のパターンは M6 または M8 です。MIS-F では M6 ねじのはめあい長さは 9–10 mm、穴の深さは 12 mm を超えないようにします。ねじ長さは使用するブラケットの厚みに合わせる必要があるため、厚い社外ブラケットには付属品より長いねじが必要です。

300 × 300 は本当に VESA のサイズですか?

実在するテレビに使われていますが、MIS-F ファミリーは 200 mm 刻みで定義されているため、300 × 300 は標準の系列から外れます。非標準ピッチとして扱ってください。「VESA 400 対応」と書くのではなく商品ページに明示し、アダプタープレートが必要かどうかも記載します。

サプライヤーは VESA の寸法を商品画像でどう見せるべきですか?

背面視の仕様図を商品ページに載せ、2つの中心間距離に寸法を入れ、1つの穴のところにねじ径を書き、ねじの最大挿入深さを示し、穴が沈んでいれば凹みの深さも加えます。これらの値はサードパーティ製品が装着できるかどうかを左右するため、実物で測った値である必要があります。実測寸法を画像上に固定し、各プラットフォームの要求サイズで書き出せるソフトウェアならその役割を果たしますが、手描きの矢印や生成画像では果たせません。

参考資料

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How to Measure VESA Mount Size: 3 Numbers, Not 1